20世紀初頭生まれの詩人の展示会に足を運んでみた。
20年くらい前に亡くなった祖父と同世代の女性。
父親は中国大陸で客死し、弟が母親の妹夫婦に引き取られ、
その母親もその妹が亡くなって、その家に嫁いでいった。
兄が結婚した後は、自分の母親のもとに引き取られていった。
名義の上では従姉弟同士だけど、実は実の姉弟。
それを知らずに彼女に恋していた弟のせつなさ。
「これは、まずい」と親は彼女の結婚を焦ったのも分かるような気がする。
実の姉とは知らずに結婚反対の意思を表明した「建白書」をしたためた弟。
彼女が親の決めた相手との結婚を承諾したのは
「このままじゃいけない」と思ったからなのか。
素直で初々しく溢れるほどの感性をもった彼女が本気で誰かに恋をして、
結婚という形で結ばれたなら、彼女の詩はどんな世界をつづったろうか。
「娘だけは手放せない」という離婚条件を裏切った夫。
「娘は私の母に」と死をもって抗議した彼女。
継父が夫の父親宛てに書いた手紙は
「娘の意思を受け入れてやってほしい」というものだった。
それが通った。
せめてもの救い。
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